「のり」は妊婦に必要な栄養素である”葉酸”が豊富で鉄分も多い食べ物です！

「のり」に含まれる鉄分の量は？

「のり（焼きのり）」（1枚当たり約20cm角で重さは約3g）には
0.35㎎の鉄分（非ヘム鉄）が含まれています。

「焼きのり」よりも、おそらく「味付けのり」のほうが食べる機会でいうと多いかとは思います。

しかし今回は「焼きのり」の方をお伝えさせていただきます。

もちろん「味付けのり」は絶対に食べちゃダメなんてことは言いませんが、妊婦がどちらを選ぶべきかでいえば圧倒的に「焼きのり」の方です。

まずはこの「焼きのり」だけで妊娠初期の妊婦さんが鉄分の不足分を補うとすれば、どれくらいの量を食べればいいのか？といいますと、

「焼きのり」（1枚当たり約20cm角で重さは約3g）×3枚

という計算になります。

 ※（20㎝×20㎝）の焼きのり3枚のイメージ

こんな感じの四角くてゴツい焼きのりを、もし仮に1日に3枚食べることができれば妊娠初期の不足分の鉄分が1.0㎎のところを焼きのり3枚（1.05㎎）で鉄分をカバーできるわけです。

ではどうして妊婦におすすめなのは「味付けのり」じゃないのかという理由についてもお話していきます。

「味付けのり」からも鉄分は摂れるが塩分の摂り過ぎには要注意！

もし「味付けのり」が大好きな方であれば、朝昼晩のペースで欠かさずに食べられるのかもしれません。

が、「味付けのり」だけで鉄分不足は解消できたとしても、残念ながら塩分の過剰摂取を引き起こしてしまう心配があるのです。

塩分の過剰摂取は高血圧の原因にもなるといわれていますし、その高血圧はお腹の赤ちゃんにも負担になってしまうのです。

ですので、もし「味付けのり」はすごく大好きで鉄分不足を補うんだということでしたら、塩分の摂り過ぎを避けるためにも「味付けのり」ではなくて「焼きのり」の方を進んで食べていくようにしましょう。

その他の注意すべき点としては、のりには食物繊維も豊富に含まれることから、食べ過ぎることでお腹がゆるくなるというリスクがあるくらいです。※でも便秘気味な方には多めに食べるくらいがちょうどいいですね！

あと、勘違いしている方がいるかもしれませんので一応言っておきますが、のりには「ヨード」という成分が含まれていて、これを摂りすぎると甲状腺機能低下症という病状を招く可能性があると言われています。

しかし、焼きのり1枚にはわずか0.063㎎しか含まれておらず、なおかつ妊娠中のヨード摂取量の上限値にいたるには、20㎝×20㎝四方の「焼きのり」を一日に約30枚ほど食べなければ問題ないということですのでこのあたりのデメリットは全く気にする必要はないでしょう。

追記：

 
植物性食品でもある「焼きのり」ですがのりにも動物性食品に多く含まれるビタミンA（レチノール）は微量ですが含まれているようです。

しかし、この含有量というのは「焼きのり」（1枚当たり約20cm角で重さは約3g）に約67㎍ですので、これは妊娠が食べてよいと推奨されているレチノールの上限1500㎍と比較してもごくごくわずかです。

この上限値に「焼きのり」だけで到達するには（1枚当たり約20cm角で重さは約3g）このサイズを22枚毎日食べることがなければ到達しません。

ですので動物性食品に含まれるレチノールとはまた桁が違う小ささでの含有量ですので食べ過ぎによる赤ちゃんへの悪影響を過度に考える必要はありませんのでご安心下さい。

「のり」といえば妊婦に必要な栄養素である”葉酸”が最大の魅力！

「焼きのり」にはだいたいどれくらいの鉄分が含まれているのか、もう分かってもらえたと思いますが最大の魅力は鉄分の他にもう1つあります。

そうです葉酸です！よく聞きますよね。

「妊婦さんに必要なのは葉酸！はいどうぞ葉酸サプリ！！！！」

みたいな広告とかも合わせて山のように。

 
しかし「焼きのり」にだって豊富に葉酸が含まれているんです。

「焼きのり」1枚には、どれくらい”葉酸”が含まれているの？

妊婦に必要な1日分の葉酸は400μgが推奨されています。

これは「焼きのり」ですべてを摂取するのであれば21g程度、つまり20㎝四方の焼きのりで換算して7枚程度ということになります。

※葉酸が多く含まれる代表的な食品でいうと、アスパラガス、なばな、めキャベツ、ケール、ブロッコリー、茎にんにく、そら豆、ほうれん草、春菊、とうもろこしなどが特に多く含まれる食品ですね。

まとめ

以上、鉄分含有量だけで見るとそれほど優れてはいない「焼きのり」ですが、同時に妊婦に必要な葉酸も、たった7枚で補えてしまうと考えると中々素晴らしいとは思いませんか。

もちろん、焼きのりだけで鉄分も葉酸も毎日補おうとするのは少々無理があります。

しかし毎日の鉄分＆葉酸不足を補うための食品としても、妊娠中には意識的に摂り入れていくことが賢明ですよ。それでは今日は、この辺で。